販売が始まった「ポリhotVer2.6専用CB缶スタンドセット」ですが
購入されたユーザー様 数名から液出し仕様がイマイチ分からないのと問い合わせがあり、
取り扱い説明書にも詳細を載せたつもりだったのですが、
どうもガス缶に対する根本的な原理をユーザー様が知らないということを
弊社(私)が理解しておらず、ご迷惑をかけているようです(大汗;
自分は理解していて皆様も普通に知っていると思っていたのですが、
どうも知らないのが普通なんですね・・・(汗;
この日記はそんなユーザー様の為に懇切丁寧にをモットーに
説明していきたいと思います。
ですので気が付いたら、このページはリビジョンupしていきたいと思います(汗;
先ず「液出し」って何じゃらほい(古;、というご質問が多くありました。
「液出し」とは、燃料を液体の状態で燃料パイプに送ることです。
さて、その質問内容の前に、この動画を見てください。
これは過去に何回か貼った動画ですが、ご理解いただく為にも
改めてご覧いただけると幸いです。
あっ、あと最も大事なことですが、ガスを燃焼させる場合は
必ず燃料を気化させて使用します。

上記動画を理解していただいて、この写真を見て頂けると分かりますが、、、

もっと詳しく図解すると、図のような状態ですとガス気化が起こらず(出来ず)、
液体ガスがそのまま燃料パイプを通過いたします。
「えっ?上でガスを燃焼させる場合は必ず燃料を気化させて使用しますって、書いてあるのに・・」
というツッコミが来そうですが、それは後で説明いたします。
これの最大のメリットはガスが気化しない為ガス缶の温度変化が発生しづらいことです。

上記詳細図はポリhotをカセットコンロの様な状態で設置した例です。

ポリhotVer2.6のマニュアルにも書いてありますが、ガス缶切り込みを上にすることによって
ガスを気化させられる状態にセットし気体燃料を燃料パイプに流して使用します。
この仕様の最大のメリットはガスを気体の状態で使用しますので
バーナーの炎は安定いたします。
そしてガスが気体で燃焼する為、完全燃焼に近い状態で使用可能な為
安全性が増すことになります。
但、
この仕様の最大のデメリットは
ガスが液体から気体に変化する時に周囲の熱を奪います。
この事よりガス缶自体が冷えてしまいガス缶の内圧が下がってしまい、
ガス噴射圧力が下がり水温にも影響を及ぼします。
あと基本的なことですが、
「イソブタン沸点は-11.7℃」、「ノルマルブタン沸点は-0.5℃」
となり、各ガスは理論上は上記の温度まで使用可能となりますが
実際はイソブタンは-5℃程度、ノルマルブタンは5℃が限界だと思って下さい。
但、限界温度ですので実際に使用すると火力がかなり弱ので
使用可能だけれど実用性は低いとご理解してください。
そしてここから「液出し」のお話です。ポリhot Ver2.0 その45 ←クリック
ポリhot Ver2.0 その46 ←クリック
カセットガス用(CB缶)スタンド4 ←クリック
上記3つは過去のブログ内容ですが、
これを読めば殆ど理解できると思いますし、
どうして今に至ったか直ぐに ご理解出来ると思いますので
一応貼って置きたいと思います(汗;
先ず液出しと呼ばれている方法により、
ガスが液体から気体という作業が無い為ガス缶の温度変化が少なく、
例えば、、、
外気温12℃だとして、その時使用前のガス缶温度も12℃前後だとします。
液出し仕様ですとガス缶自体の温度変化は殆どありません。
元々ポリhot専用のガス缶スタンドはヒートシンクの役割も果たす目的で
作ったのですが、その当時の基準はVer2.0でポリhot本体の熱も使用出来ると
踏んで開発したのですが、Ver2.6になり飛躍的に熱交換性能が上がり
あまりポリhot本体が熱を発しなくなりましたが、
それでも若干の補助になると思います。
仮にガスを気化させながら使用すると正確ではないですが
ガス缶はマイナス7からマイナス12℃程度は下がりますので
使用前のガス缶温度が12℃だとするとガス缶自体の温度は5℃から0℃になり
ノルマルブタン缶ですと完全に使用不可になります。
そういう理由もあり「ポリhotVer2.6専用CB缶スタンドセット」は
イソブタン入りカセットボンベも選択肢の一つと考えています。
因みにプロパン入りのカセットボンベが販売されていますが、
60分使用可能として10分程度でプロパンがなくなって
残りはノルマルブタンなので正直使い物にならないと私は判断しています。
さて、上の方に書かせてもらっています、
「
ガスを燃焼させる場合は必ず燃料を気化させて使用します」に対して
「
液出しとは燃料を液体の状態で燃料パイプに送ることです。」の回答です。
燃料が液体のまま燃料パイプを通っても、
バーナー噴射ノズルの手前で
「気体」になっていればよいのです。

それを解決するのが上記2種類のようなヒートパイプ機能付きバーナーです。

この写真は取り扱い説明書にも使用していますが、
液体燃料はこのように進んでいます。

それを写真のようにバーナーの炎でヒートパイプの中を通る
液体燃料を熱して気化させます。
この僅かな距離で
気体になった燃料はバーナーの炎になります。
これで目的である
「ガスを燃焼させる場合は必ず燃料を気化させて使用します」
は完成します。
但し、やはり短い距離で気化させている為に、
若干ですが「液体ガス」も通過してしますます。
その結果、人体少なからず影響する可能性がありますので
(例えは狭い空間で長時間使用していますと、頭が痛くなるなど)
「ポリhotVer2.6専用CB缶スタンドセット」の液出し使用時などは
アウトドア絶対専用としています。
っで最後になりますが、内容的に春先、秋、冬の季節が基準の内容になっていますが
ポリhotを使用される人は大体この時期に集中する為です。
(購入もそれらの時期です)
真夏の使用の場合は、ノルマルブタンでも十分可能ですので安心してください。
但し夏でもイソブタン入りガス缶を使用しますと、
火力はノルマルブタンの1.3~1.4倍ですので水温は早く上がります。
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その後2~3分そのまま使用し、ヒートパイプが十分暖まったら「CB缶スタンド」にCB缶をセットしています。
最初に買ったシングルは液出で着火してもすぐにヒートパイプが暖まり、特に問題は無かったのですが
その後に購入したMAXでは液出で着火するとヒートパイプの暖まりに時間がかかり、なかなか炎が安定してくれなかったので、上記の方法で使用しています。
それにしても2台接続すると本当にリアルシャワーが可能で感動しました!!