どんなに熱交換性能を上げても、
風対策をしっかりやりませんと駄目だというお話の続きです(大汗;
※全ての写真はクリックすると拡大致します。

①
図①はVer2.6までの仕様(フルセット)に弊社推奨(2種類)のバーナーを取り付けた時に
どう横風が影響するかを表したものです。
図を見て頂けると分かりますが、設計上はあまり風の影響を受けないように
作られていますが、風の強さによってはやはりリアルではそうもいきません。

②
同様に図②のカセットコンロ(外炎式)の場合では図①以上に横風にさらされるようになりますが
一応事情があって、カセットコンロの場合はこのような形をとっていました。
弊社ブログ等の実験結果に対して御購入されたユーザー様からの質問で
「上手く水温が上がらない」の大半は風の影響によるものです(汗;

③
例えば図③の様に本体カバーのスカートをただ延ばしただけですと、
過去の実験で上手く水温が上がらなかったことがあり、
やはり空気の流入具合だろうと推測しています。
当時は、それでスカートは延ばし過ぎても良くないという結論に達し
現在の形になっています。
図③には「仮Ver3.0」と書かれていますが、ポリhot本体を大きくして
風対策をしたものをVer3.0として登場させようとは思っていますが、
そうなると金型やら何やらで、かなり時間がかかる(5年位?)のでどうするか思案していました。

④
そこで登場するのが、現在試験中のVer2.7です。
前回もお話ししましたが、図④は熱交換部内部構造の変更により、
ウインドガード(ウインドプロテクター)を装備することにより、
図①に比べると格段に風がブロック出来る構造となっています。

⑤
図③のようにただスカートを伸ばしただけですと上手く行きませんが
図⑤はポリhot本体とウインドガードの間に3mmの隙間を開けて
空気を入る様になっています。
これは空気を入れるだけではなく、熱交換部と本体カバー部の間に空気の層が出来る為
少なからず本体カバーの温度上昇を抑える効果もあり一石二鳥の結果となります。

⑥
その結果、図⑥の様にカセットコンロでも限りなく風を遮ることに貢献してくれると思います。
分かってしまえば簡単なことなのですが、
たったこれだけのことにたどり着くのに本当に時間がかかりました。
当初は熱交換部も紹介していましたが、ノウハウがどんどん蓄積しますと、
特に熱交換部は教え辛い(企業秘密)ですね~(汗;

⑦
実際に外炎式バーナーに載せた写真⑦です。
書いておかないと駄目なことですが過去実験と一緒でイワタニさんの「風丸」では
この仕様は使用出来ません。
理由は風丸自体が風対策をしている為、これとの相乗効果(悪い意味で)で
空気の流入が激減する為、火力が下がってしまうようです。

⑧
もう少し分かり易く拡大した写真です。
これでカセットコンロに対してはかなり有効な風対策になると思います。
「こんなにして熱が溜まらない?」という突っ込みが来そうですが(汗;
ポリhotの想定温度は30~60℃で、炎の熱自体は更に効率の上がった
ポリhot熱交換部に吸収されてしまいますので
水が循環して出湯口から出てくる
温水が60℃程度なら問題ないと思っています。
「じゃー水が止まったらダメじゃん」っと突っ込まれそうですが
それは
空のヤカンと同じ状態てすので
ユーザー様次第とご理解くださいませ(汗;
次回は改良した熱交換部を、かる~く実験した結果のご報告を書かせて頂きます。
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